2016年度 勇美賞受賞者

タイトル 富山認知症になっても暮らしと生きがいを育むまちづくり 聞き書きのすすめ
主たる研究者 一島 志伸
所属先・団体名 元富山市角川介護予防センター
選考コメント 認知症ケアの手法に関する研究が多くみられる中、技術論ではなく「まちづくり」をテーマとしている点が秀逸である。専門職や若手とともに高齢者自身が介護手となるマイスター育成を行う取り組みは、高齢化を迎える地域にとって範となる取り組みであり、人材育成の視点からも優れている。このような研究を勇美財団から発信し、普及につなげることができることを望む。
報告書
タイトル 障害をもつ小児の在宅ケアにおける母親のレスパイトケアの効果
主たる研究者 大槻 奈緒子
所属先・団体名 関西学院大学大学院 人間福祉研究科
選考コメント 訪問看護師としての臨床の中から生じた問題意識をリサーチレベルに落とし込み、臨床では気づかなかった意味や課題を明確にされたすぐれた研究である。
報告書
タイトル 重症心身障害のある在宅超重症児(者)と母親の生活実態及び生活の質に関する調査研究
主たる研究者 加藤 洋子
所属先・団体名 帝京科学大学 医療科学部 准教授
選考コメント 障害児(者)の中で超重症児(者)は一般では医療従事者でさえもその実態を知ることは困難である。当研究は障害児(者)と母親の生活とQOLに関してしっかりとした研究手法を用い、客観的であるが暖かい人間味を併せ持つ優れた研究である。医療・介護・福祉にかかわる専門職のみならず行政等にも周知するための方法を検討する必要がある。
報告書
タイトル 若手内科医が在宅副主治医として地域医療をサポートするためには? -緊急訪問診療マニュアル作成を目指して-
主たる研究者 長野 広之
所属先・団体名 洛和会丸太町病院 救急総合診療科 医員
選考コメント 若手医師の在宅副主治医を務めるためのマニュアル作成ではあるが、若手医師が在宅を始める際の手引書としての視点でも有用と思われた。これらの研究結果は日本の色々な地域で一般化できる内容であり、汎用性がある。
報告書
成果物 冊子:在宅医療やってみませんか?〜病院医師のための訪問診療マニュアル〜