タイトル |
三次医療圏における在宅医療の安全対策への取組および人工呼吸器装着者の事故発生状況の実態調査 |
主たる研究者 |
飯田 苗恵 |
所属先・団体名 |
群馬県立県民健康科学大学看護学部 地域健康看護学教育研究分野 教授 |
選考コメント |
研究内容が優れ、科学的な方法論により、明確な結果が得られており、在宅医療の現場に有益な調査であると判断した。
研究内容は、在宅人工呼吸療法の(医療)事故についての実態を明らかにすることという明確なリサーチクエスチョンの調査である。
方法論としては、横断的調査であるものの、パイロット調査に続いて本調査がなされ、実際の事故内容を具体的に調査している。事故内容のみならず、医療事故の影響レベルが「国立大学附属病院医療安全管理協議会」の定めた「影響度分類」に準じてレベル2以上が調査されている。
明確な結果という点に於いては、1件のレベル4事例、3件のレベル5事例が明らかになり、具体的に記述されている。安全対策の整備状況についても合わせて記述されている。
以上の内容は、実際に在宅医療に携わる専門職に有益な情報を含み、その行動を変えうると判断できる。 |
報告書 |
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タイトル |
在宅療養者の災害時避難行動支援計画を多職種と地域が協働して作成する体制の構築 |
主たる研究者 |
三枝 智宏 |
所属先・団体名 |
浜松市国民健康保険佐久間病院 院長 |
選考コメント |
在宅療養者の災害時避難行動要支援者個別支援計画を、地域包括ケアシステムのなかで作成する体制の構築は重要な課題である。
本研究は、地域が異なる3医療機関と連携して実施した先駆的な取り組みである。 |
報告書 |
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タイトル |
ケアプラン自己作成が在宅医医療、地域包括ケアに及ぼす可能性についての調査研究 |
主たる研究者 |
島村 八重子 |
所属先・団体名 |
全国マイケアプラン・ネットワーク 代表 |
選考コメント |
ケアプラン自己作成は介護保険制度創設当初より認められていたが、実際には自己作成するケースは極めて少ない。本研究は介護保険制度の創設期から取り組まれており、同制度の本質に関わる深い内容を含有しているものである。地域包括ケア時代において、改めて本人のナラティブに寄り添った研究成果を改めて在宅ケアの現場に呼びかけたい。 |
報告書 |
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タイトル |
在宅要介護高齢者の睡眠と座位行動の関連 |
主たる研究者 |
武 昂樹 |
所属先・団体名 |
社会福祉法人 聖隷福祉事業団 訪問看護ステーション高丘 理学療法士 |
選考コメント |
座位行動と睡眠に関する研究で、今後の理学療法士による生活をみつめる視点の発展に期待がかかる研究である。 |
報告書 |
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タイトル |
慢性心不全患者における在宅心リハプログラム作成と普及 |
主たる研究者 |
中山 敦子 |
所属先・団体名 |
東京大学医学部付属病院 循環器内科 助教 |
選考コメント |
在宅療養者の多様化、疾患の複雑化が進展する近年において、専門性の高い診療技術や治療法が在宅医療現場でますます必要性が高まっている。高度な専門性を持つ医療を在宅で普及させる方策としての当研究テーマに将来性を感じた。ただし、在宅医との連携に関する考察が不十分と考える。 |
報告書 |
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タイトル |
在宅嚥下障害患者の服薬状況の調査 ―歯科から見たポリファーマシー対策― |
主たる研究者 |
野原 幹司 |
所属先・団体名 |
大阪大学大学院 歯学研究科 准教授 |
選考コメント |
歯科からのポリファーマシーへのかかわりの重要性を明記され、今後 日本在宅医療連合学会などのwgが組まれるなど 将来に期待をもてる内容である。 |
報告書 |
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タイトル |
高齢者が「住み慣れた地域、我が家で暮らし続ける」為の医療職の役割と介入活動の成果 ~公営団地での医療職による「出張暮らしの保健室」介入プログラムの評価~ |
主たる研究者 |
船津 元 |
所属先・団体名 |
日本社会事業大学大学院 後期博士課程研究員 |
選考コメント |
出張暮らしの保健室の介入プログラムが広まることは、地域包括ケアシステムの推進に貢献すると思われる。
新型コロナウイルス感染の影響下では、施設型ではなく出張型の暮らしの保健室の意義がより高まる可能性がある。 |
報告書 |
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タイトル |
小児在宅療養における入浴サービスの実態と支援のあり方 ー訪問入浴介護の試験的導入ー |
主たる研究者 |
水川 知恵 |
所属先・団体名 |
一般社団法人Kukuru 看護師 |
選考コメント |
小児在宅療養における入浴にターゲットをしたユニークな研究であり、単なる実態調査に終わるのではなく、実態調査に加え、インタビュー調査、介入研究を含む複合的な研究としているところが評価できる。 |
報告書 |
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